とある工大生の死活日記

とある工大生の死活日記です

ICTSC9の感想とか裏話

皆さんICTSC9お疲れさまでした。

早速ですがブログを書いていこうと思います。

今回は2部構成で、

1部はICTSC9の手元ネットワークの話で2部はこれからICTSCの運営委員を考えている方へICTSC7~8のときはこのように設計していたという思想の話をします。

  • 自己紹介

ICTSC7~8運営委員

ICTSC9 チームRFFT

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  • 第一部 ICTSC9の手元ネットワーク

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                   図1

 図1は今回の手元ネットワークの物理図です。赤印はおそらくtrunkで通信しているところです。前回との相違点としてはciscoオンリーではなくマルチベンダーになっていました。またblack boxという触ってはいけないルーターがありました。ICTSC初めてのマルチベンダーで心が弾んだ人もいたのではないでしょうか?

 また問題内容に関しても良問が多く素晴らしい問題がありました。運営委員のブログを楽しみに待ちましょう。

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                   図2

 続いて物理図を含めた論理図です。今回手元ネットワークが難化したと言われる原因がよく分かる論理図になっています。今回の論理図の特徴としてvrfというルーターを仮想化して分断する技術を用いて1台のルーターに5台以上のルーターが中に入っているという感じでした。大変分かりにくいですね。1日目はこれを理解するので終わったチームも多かったのではないでしょうか?

 いいお手本になるネットワークとは言えないので真似をするのはやめましょう。ここまで仮想化が複雑だと本来であれば問題が起きている技術が見えなくなり、問題の切り分けが困難になります。これではせっかくの良問も台無しですね。今回手元ネットワークの問題を解くためには論理図の作成は必須です。私なら1問目に論理図を作成させて300点ぐらいあげるなどの対処をしていました。もしくは論理図を初めから配布します。これではトラブルシューティングではなく論理図作成大会になってしまいます。

 もっと分かりやすい論理図を運営委員がきっと公開してくれるはずなので期待しましょう。

全体的な話はここまでにします。

次に私たちのチームがどのようにして問題を解いていったのかという話をします。

1日目午前中 とりあえずがむしゃらに解いた。解けなかった。

1日目昼休憩中 作戦会議 とりあえず論理図作らない話にならないと考えて昼からの競技時間全てをそちらに時間を割くことにした。残り時間で麻雀してた。

1日目午後 論理図を作りcisco以外の問題を解いていた。

だいたい1日目はこんな感じでした。午後は問題を解くことをやめて2日目に備えるという感じにしました。

1日目夜 手元ネットワーク担当全員を私の家に泊めて会議していました。以下様子です。

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 1日目の夜に行った作業内容は論理図の完成と空いてる問題の解答作成です。今回の場合論理を理解しなければ勝利は不可能だったので。

 2日目午前 論理図を元に解答を送りまくった。4問ぐらい満点で貫通させた。

 2日目午後 時間が足らなくて終わり。

だいたいの流れとしてはこんな感じでした。たぶん合計で1300点ぐらいネットワーク問題で稼ぎました。

結果

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結果は2位で優秀賞でした。

ありがとうございます。

各問題の詳細は各運営委員のブログで書いてくれるため割愛させていただきます。

  • 第2部  ICTSC7~8の手元ネットワーク思想

 今回の参加者で次回運営委員に参加してみようかなと考えている方へ

過去大会ではどのような思想で手元ネットワークを設計していたのかということを書きます。あくまでも個人的観点なので参考にする必要はないですし、次回がどうなるかは知りません。

 チームRFFTにはICTSC7~8の手元ネットワークを設計構築していたメンバーがいます。この時は以下のような手順で行いました。

  1. 問題案募集
  2. とりあえず最大構成で組む
  3. 機材が足りなければ圧縮する

圧縮方法は以下の通りです。

  1. vrfなどの仮想化技術を用いて圧縮する
  2. ciscoでしか再現出来ない問題かを検証し、cisco以外でも実現可能であればVyosなどで再現する。

 2つ方法がありましたが、主に行ったのは2番です。ICTSC6で1を行った結果不評だったので2番に切り替えました。ICTSC7~8は参加者にわかりやすく解いてもらうために1台のルーターやスイッチで1問解けるようにしていました。

 結果正解率も上昇して論理図を書かなくても解くことが可能なネットワークを実現しました。実際前回は論理図を書く必要性はなかったです。

このような大会のネットワークはコンセプトが重要です。参加者にどうやってネットワーク問題を理解してもらうか?また本当に解くことが可能か?参加者にどのような経験をしてもらうかが1番大切だと考えてそこに1番時間を割いて検証しました。

 手元ネットワークを設計・構築するにあたって最も重要なことはコミュニケーションです。各ネットワーク問題を作ってくれる人の問題を理解してどこで出すか考えて必要があれば別機材で構築してもらったり設計を変えたりする能力が必要です。そのためにも様々な人とちゃんとコミュニケーションとりましょう

 次回大会の参考になれば幸いです。

最後に

 手元ネットワークの担当運営委員へ

パスワードクラック恐れるなら対策をちゃんとうちましょう。

あれは様々な方法で対策可能です。対策すれば恐れる必要なんてないのだから

感想

 初めての参加者でしたが、すごく楽しかったです。参加者の視点からしか得れないもの多く参考になりました。

 また学生運営委員の皆様お疲れ様でした。対応や障害等の復旧も早かったですし、2日目手元ネットワークで問題が発生したときも丁寧な対応をしてくれて感謝しております。ありがとうございました。